まずは2人で話し合いましょう

 養育費や面会交流の取り決めは、まずは夫婦で話し合いましょう。話し合いで重要なのは、どうすればお子様がお父さんとお母さんのどちらからも愛されていると感じながら日々の生活を健やかに過ごせるのかという点です。お父さんとお母さんがお子様の利益を中心に真剣に話し合えば、お子様は、きっと離婚や別居という辛い現実を乗り越えられるきっかけをつかめるはずです。

話し合いができれば書面にしましょう

 お父さんとお母さんが話し合った結果、養育費と面会交流の合意ができたのなら、それだけで合意の効力はあります。しかし、時間が経ってしまうと、お互いどのような合意をしたのかはっきりと思い出せなくなってしまいます。そうなれば、合意の内容をめぐって対立してしまうことがあるかもしれません。そこで、合意の内容を書面で残しておくことは有用です。書面の作成方式は自由にしてもかまいませんが(書面の題名は「合意書」、「確認書」でも構いません。)、日付とお互いの署名・押印はきちんとしましょう。もし、一方が合意を守らなければ、他方は書面に基づいて合意を守ってもらうよう請求できますし、裁判所に合意の内容を確認してもらえれば、約束を守らない方に強制執行をすることもできる場合があります。
 また、お互いの合意をきちんと残しておきたいときは、お互いの合意を「公正証書」という書面に残すこともできます。費用はかかりますが、公証人役場にいる公証人にお互いの合意を確認してもらうことで、一方が勝手に作ったなどと言われる心配はなくなります。また、養育費については、養育費を支払う方が約束を守らなかったら強制執行に服するということを公正証書に盛り込めば、裁判所にお互いの合意を確認してもらわなくとも、いきなり強制執行をすることができるようになります。

話し合いがつかなければ…

 話し合いがつかなければ、第三者に入ってもらって養育費や面会交流の取り決めをするしかありません。一つの方法として、家庭裁判所の協力を得て取り決めることが考えられます。家庭裁判所に間に入ってもらって、お父さんとお母さんが話し合いをすることを「調停」といいます。もし、それでも話し合いがつかなければ、家庭裁判所は、「審判」又は「判決」という方法によって、お父さんとお母さんとの間の紛争を強制的に解決します。「調停」で話し合いが成立しても、「審判」又は「判決」で解決しても、裁判所で決めたことですから、養育費や面会交流の取り決めを後述する履行勧告や強制執行によって、確保することができます(ただし、面会交流については具体的な面会方法を取り決めた場合だけですので、注意が必要です。)。

裁判所で決めた合意(又は審判・判決)を守ってもらえなければ…

 裁判所で決めたにもかかわらず、一方がそれを守らない場合は、他方は裁判所に履行勧告や強制執行を求めることができます。
 「履行勧告」とは、裁判所が、裁判所で決めたことを守らない者に対し、決めたことをきちんと守るよう勧告することをいいます。もっとも、これは任意の履行を促すものにとどまりますから、強制することはできません。
 これに対して、「強制執行」とは、裁判所が、裁判所で決められたことを守らない者に対し、決められたことを強制的に実現する手続をいいます。例えば、養育費であれば、約束を守らない者の給与を差し押さえて、そこから強制的に養育費を徴収したりします。面会交流では、面会方法が具体的に決められている場合には、守らない者が守らない度にお金を支払わなければならないとすることで間接的に面会交流の実現を強制することになります。

上記で説明していることをフローチャートにしていますので、参考にして下さい。
LinkIcon手続フローチャート